球速163キロを叩き出して話題となっている大船渡高校野球部の佐々木朗希投手。
高校時代に160キロ超えを出した投手といえば大谷翔平選手が思い出されますが、2人に共通しているのは「岩手県出身」だということ。
今年メジャーに渡った菊池雄星投手も同じ岩手県出身で、高校時代には最速154キロを記録しています。
プロ野球の世界でも160キロ超えを記録する投手は「ほぼ皆無」といっても過言ではない昨今。
なぜ岩手県から”怪物級”の投手が多く誕生するのでしょうか?
「岩手の謎」とも言われている”驚速”ピッチャー誕生の理由に迫ります。
Contents
高校時代に”驚速”で鳴らした岩手県出身のピッチャーは?
まず高校時代に”豪腕”を世に知らしめた岩手県出身のピッチャー3人についてまとめます。
大船渡・佐々木朗希
最初は”高校生最速”で先日から話題になっている大船渡高校の佐々木朗希投手!
2019年4月6日のU18代表合宿で”高校生史上最速”163キロをマークしました。
佐々木朗希(高3)163㌔出た!
めちゃ速い!! pic.twitter.com/PN7WZpN2sL— Y⚾️ (@baseball9189) 2019年4月6日
佐々木朗希投手は身長189cm、体重81kg(公称)と体格にも恵まれています。
高校3年生でこの体格とポテンシャルを考えると将来が楽しみと言わざるを得ないです!
花巻東・大谷翔平
次に”二刀流”でメジャーをも席巻している大谷翔平選手。
2012年7月19日の夏季岩手県大会準決勝で160キロをマークしました。
大谷翔平
高校時の160キロは
何度見てもやっぱり異次元。 pic.twitter.com/ZUNyRLCImH— ⚾️野球狂の詩 (@yakyu_kyou_uta) 2019年4月10日
当時高校生で160キロ超えを果たしたはじめての投手ということで、大きな話題になりました。
しかし大谷翔平選手は高校3年生の最後の夏は甲子園出場が叶いませんでした。
投手としてだけでなく、打者としても当時からスラッガーぶりを発揮していました。
花巻東・菊池雄星
3人目も大谷翔平と同じ花巻東高校出身の菊池雄星投手。
2009年8月20日の夏の甲子園3回戦で154キロをマークしました。
2018年8月発行。岩手の高校球児の1年をまとめた「2018世代いわて高校野球ファイル」⚾️https://t.co/zFXvgS9CSd
花巻東高出身、菊池雄星投手のインタビューも収録。ふるさと岩手への思いも語っています。#岩手日報の本 #高校野球 #岩手 #センバツ #甲子園 #菊池雄星 #花巻東 pic.twitter.com/CTr7Kibayz— 岩手日報社の本 (@iwatenp_book) 2019年4月11日
菊池雄星投手は豪腕で左ピッチャーということもあり、”希少なピッチャー”と当時から言われていました。
ご存知のように2019年からメジャーリーグに活躍の場を移してます。
なぜ岩手から野球の”驚速”ピッチャーが誕生するのか?
岩手県という土地からなぜこうも”驚速レベル”の速球を投げるピッチャーが誕生するのか?
佐々木朗希投手が163kmを投げて以後、「岩手の謎」について語られる機会が多くなりました。
まずはっきりさせておきたいこととして、特別に岩手県で速い球を投げる育成がされているという事実はありません。
岩手県勢は甲子園では春夏ともに優勝経験もなし。決して”野球強豪県”というわけでもないのです。
ただ、岩手県という土地の特性と豪腕投手が誕生することに因果関係があるのでは?と考えられます。
具体的に2つ見ていきます。
小さな頃から海のミネラルが豊富な魚介類を食す機会に恵まれている
先に挙げた3人それぞれの身長を見てみると、
佐々木朗希:190cm
大谷翔平 :193cm
菊池雄星 :183cm
と、ピッチャーとして体格に恵まれています(身長は公称)。
岩手県は漁業が盛んな県で、特に太平洋の沿岸地域では新鮮な魚介類を食す機会が多いと聞きます。
魚介類に含まれているミネラルが体を大きくする要因になり得るのです。
決して大柄な選手でなければ速い球が投げれないというわけではありませんが、体が大きければその分腕も長くなりますし投球の際に大きなパワーを生みます。
「幼少の頃からの食が立派な体格を作っている」
この可能性は考えられます。
冬の豪雪で下半身強化が図れる
岩手県は冬は雪が積り、ボールを使った練習はどうしても限られてしまいます。
ピッチャーは野手よりも下半身を鍛えることが大事だと言われていますが、冬の季節は走り込みなどで下半身を鍛える練習を多くしやすい環境にあります。
昨年の夏に甲子園を沸かせた吉田輝星投手も冬の時期は長靴を履いて雪の中を走っていたそうです。
先に挙げた3人も同様の下半身強化に努めていたかもしれませんね。
しっかりとした下半身が投球フォームを安定させ、それが速い球を投げれるようになることにも繋がります。
まとめ:なぜ岩手から速い球を投げるピッチャーが誕生するのか?
ひと昔前までは160キロを超える球を投げる高校生ピッチャーが誕生するとは考えられませんでした。
- 子供の頃の環境の違い
- 食の違い
- トレーニング方法の違い
それぞれ今と昔とは違いますし、それが速い球を投げるピッチャーを生んだということも考えられます。
また、今は高校野球でも投手の「分業化」が進んでいて、球数制限の導入なども言われはじめています。
いわゆる「投げすぎ」が減ってきて、肩を酷使することがなくなっているのも速い球を生むことと関係があるように感じます。
選手寿命を長くするという意味では良い変化です。
「なぜ岩手からこうも速い球を投げるピッチャーが誕生するのか?」についての明確な根拠は見い出せませんが、佐々木朗希投手も将来は日本に留まらずメジャーで活躍する日が来るかもしれませんね。
大船渡高校は夏の甲子園に出場できるのかなあ…?
以上、「なぜ岩手から野球の”驚速”ピッチャーが誕生するのか?土地柄にその秘密が…」についてでした。
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